ワザリング・ハイツ -annex-

どんなに忙しい毎日でも、紅茶を飲んで、ほっとひと息。

文学(Literature)-アメリカ文学

ポール・オースター『鍵のかかった部屋』を読む

ニューヨーク三部作の三作目『鍵のかかった部屋』は、三作のうちで最も内省的な物語だと言ってよい。語り手の幼なじみファンショーをめぐる物語は、語り手自身を徹底的に舞台袖へと追いやり、なんの魅力のかけらもない人間として描きだす。語り手には名前す…

シルヴィア・プラスを読む

プラスについて書きたいことが出てきたのでまとめておく。大学時代に卒業論文をプラスで書いた私だが、その頃はプラスの文学よりも先に英語と闘わねばならず、文献もろくにあされなかった苦い思い出がある。ゆえにプラスの海外文献については手持ちのものが…

エミリー・ディキンソンを読む(Margaret Homans 註釈)

エミリー・ブロンテの研究で世話になったマーガレット・ホーマンズ(Margaret Homans)の文献がたまたま眼に入り、そういえばディキンソンについて書いたものが入っていたはずだと読んでみたところ、なかなかおもしろいことが書いてあった。いまの自分の考え…

英文学おすすめ再掲

文学の過去記事紹介シリーズ最後は英文学。専門なのでやや多めの7人についての記事を再掲。 ●メアリー・シェリー sengchang.hatenadiary.com英文学の小説で一冊選べと言われたら迷わずこれを選ぶ。まさに現代の人間が読むべき珠玉の名作。1818年に書かれたに…

Sylvia Plath / The Bell Jar

In terms of the literary history, Sylvia Plath was a contemporary poet coming into being around in 1969. Her husband is Ted Hughes, a laurel poet in England. And she was also informed enough to be given Fulbright Scholarship to study in Ca…

シルヴィア・プラス『ベル・ジャー』

文学史的な側面から紹介すると、シルヴィア・プラスは詩人であり、一九六九年頃から活躍した現代の作家と言ってよい。夫はイギリスの桂冠詩人テッド・ヒューズである。また彼女はフルブライト奨学金を貰ってケンブリッジに留学するほどの博識でありながら、…

Emily Dickinson / The Complete Poems of Emily Dickinson

Those who are familiar with foreign literature must have heard that it’s impossible to grab the significance through translation. Not few doesn’t realise what it means. Sentences always have a subtle nuance (what should I put it?) only the…

エミリー・ディキンソン『ディキンソン詩集』

外国文学に親しみのあるひとなら、原文で読まないと良さが分からない、といった話を一度は耳にしたことがあるだろう。ぴんとこないひとも多いに違いない。文章にはそもそも、母語の話者でなければ感じることのできない微妙なニュアンス(としか言いようがな…