大学生の時なのでもう13年も前のことである。いまでもよく覚えているのは、大学近くの、いまはもうなくなってしまったカフェでひとり「キッチン2 満月」の一節を紙に書き写したことである。それを財布のなかに大事にしまって、数年のあいだもち歩いていた。…
吉本ばななのエッセイ『パイナツプリン』を読むまで、私はバナナの花というものを見たことがなかった。彼女は言う。 「それは、そこにあるでっかい花瓶に、なんとダイナミックに一輪ざしであった。・・・・・・あんなに大きく変なものがこの世にあるなんてそ…
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